大正4年創業、藤枝宿白子名店街に長くお店を構え、品揃え豊富な「かぎや糸店」。和洋裁の経験豊かな店主が手しごとを温かくサポートしてくれます。
多種多様な品揃えと豊富な経験で手しごとをサポート
お店のある商店街は、人通りが多いとは言えないところですが、不思議とお店には適度な間隔でお客様が訪れます。
店内は、手しごとに必要な素材や道具が所狭しと並んでいます。オリムパスの糸は全カラー置いてあり実際の色を見ることができますし、ボタンはざっと数えても1000種類以上はありそうです。
インターネットでも購入できるこの頃ですが、実物を手にして選べるのは嬉しいですね。
また、この中から何があるか探しながらお目当の物を見つけるのも楽しそうです。
こちらでは、生地は10cm単位で切り売りされているそうです。残りが出て無駄にならない様にと、端切れを利用をしないで済むとその都度希望の生地を買えるのでイメージ通りのものができる、と考えられているそうです。
その他、何と言ってもお店の一番の特徴は、経験豊富な店主が手しごとの相談に乗ってくれ、アドバイスをしてくれる点にあります。
ちょっとしたポイントを教えてもらえる、と近隣市町から来られるお客様もいらっしゃるそうです。
朗らかでお話上手な3代目店主
3代目店主の岡村豊子さん。昭和44年に嫁入りしてきてから義祖父母が始めたお店を手伝うようになり、現在に至ります。
子供の頃は門前の小僧の様に祖母がやっていた洋裁と手芸を何となく見ていたとのことで、その後に洋裁学校を卒業したのも自然の流れだったそうです。
それなので嫁いできてお店を手伝う様になっても、作り手であるお客さんの気持ちがわかるので戸惑いは少なかったそうです。
今は、「手しごとをやってくれる人が少しでも増えたら」とお話しされています。その言葉通り、お客さんへの対応は、「接客」というような堅苦しさはなく、友人と話をするように親しみを持ってアドバイスをされている姿が印象的でした。
岡村さんは商店街や地域との関わりも深く、毎年、小学校のお店体験の受け入れをされたり、商店街のイベントごとに積極的に携わられたりと皆さんから頼りにされています。
お嫁に来て間もない頃は、商店街や地域で色々意見しても「よそから来た人じゃん」と言われて、取り合ってもらえないことも多かったそうです。それでも、ご自身で色々調べたり手伝いをしていくうちに徐々に地域に馴染んで、今はもうすっかり藤枝の人です。
手芸の先生が常駐、何でも教えてくれる
もう一人お店のほとんどの営業日にいらっしゃるこちらの方、正確にはお店の方ではなくてボランティアでお手伝いに来られている手芸の先生です。
榛葉京子(きんばきょうこ)さん。なんと昭和11年生まれ、もうすぐ88歳を迎えられます。50歳から裁縫を始め、今は青島北地区交流センター生涯学習講座で8年も続けて講座を持たれています。今年のチリメン細工講座(全8回)も定員一杯だそうです。
声に張りがあり足取りもしっかりされていてとてもお元気な方。店内には、榛葉さんが作られた可愛らしい作品がいたるところに飾られています。
12,3年前、初めはお客さんとして来られていました。岡村さんの義祖母が病気になり、介護の為にお店を閉めなくてはならない時にお手伝いをすることになったのがきっかけでお店に来られる様になったそうです。
お店の留守番をしたり、お客さんからご要望があれば無料で手芸を教えてくれます。
「お店にいるといろんな人と話ができて元気になる。お店に見本が入ればそれをいただいたり、新しいものもを見ることもできる。」と、お店にいる理由を教えてくださいました。
そして、旦那さんを募集中!と笑顔でお話しされていました。
気さくにお話ししてくださいますので、気軽にお声がけされて見てください。
おまけ
以下は、商店街×演劇「つながるふじえだものがたり」による岡村さんのインタビュー動画のご紹介です。
4クイック編集よりスラッグを変更 5 マイマップへリンク挿入
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