青山八幡宮例大祭

900年以上の歴史ある青山八幡宮。そこで毎年9月に行われる青山八幡宮例大祭のご紹介です。3基の神輿が一日地域を練り歩き、地域の繁栄を祈念します。終盤にかけて皆が一体となっていく姿は、地域に根づいたお祭りの魅力を感じられます。

目次

青山八幡宮

青山八幡宮は、藤枝市八幡の静かな小高い丘の上にあり、そこから地域を見守るように鎮座しています。

入り口にある案内板には、900年以上の歴史の中で豊臣秀吉、徳川幕府など数々の武将に崇敬されてきたことが書かれてあり、由緒ある神社であることがわかります。

大通りから少し入ったところにありますので、遠くで車の音が聞こえながらも人の気配は少なく、普段はゆっくりと参拝できます。木々の間を少し登りながら社殿まで7、8分で程よく歩いていけます。

八幡さんのお祭り

地元では八幡さんのお祭りとして親しまれている青山八幡宮例大祭が、毎年9月の第3日曜日に行われ、地域の繁栄が祈られます。

古くは、旧暦の8月15日に放生会(ほうじょうえ)があり、流鏑馬が行われ、神輿3基が渡御していたとのこと。それが現在の例大祭となっています。

藤枝で3年に一度行われる藤枝大祭は、藤枝宿の屋台が青山八幡宮の神輿渡御の行列に付き添ったものが始まりとされているそうです。

お祭りの様子

2024年は、9月15日(日)に行われました。今回、広幡神輿会のご協力の元、神輿を中心に取材をさせていただいた様子をお伝え致します。

お祭りは、13時から山頂の社殿にて始まります。

稚児舞があり、御霊入れが行われ、その後に3基ある神輿が担がれて行きます。

里宮でも稚児舞があり、お餅が投げ配られ、儀礼が終えられると神輿はここで勢いをつけて、それぞれの町内を回り始めます。

3基の神輿はそれぞれ先興(さきごし)、中興(なかごし)、後興(あとごし)と呼ばれています。先興は、水守・上当間地区、中興は、鬼島・八幡・下当間地区、後興は、横内・仮宿・潮地区が担いで各自の地区を回ります。

ご祝儀を出されたお家では、玄関前にて御輿を練り担ぎ、お祝いをします。

神輿を練るとは、担ぎ手が腰を落としたり飛び跳ねたりすることで神輿が上下左右にうねるように動く様のことを言います。

重い神輿を動かすには全身の力を思い切り使いますので、威勢良く力のみなぎる姿が縁起の良い様子に重なるように思われます。

途中、町内の休憩所ではお酒や軽食で、担ぎ手を労います。これを繰り返しながら19時頃までかけて町内を回ります。

19 時頃、参道にある休憩場所に一旦、3基の神輿が集まりお互いの働きを労いながら体を休めます。

そして、最後にふもとの里宮を回りからまた丘の上の社殿に戻ります。これがクライマックス。

すでに疲労はいっぱいですが、最後の力を振り絞り、上り坂を登って行きます。

担ぎ手もそうでない者も皆で声を出して一体となって少しずつ登って行きます。

写真では伝えきれませんが、力を振り絞りながら登る一体感と熱気をそばで感じていると何か込み上げてくるものがあります。

ようやく山頂の社殿に到着。神輿が置かれるとその場に倒れ込んだり、足がつってしまう人もいる程。

最後に、御霊が社殿に帰されます。

そして御輿が倉に収まり、21時を前に無事にお祭りは終わりました。

みなさま一日大変お疲れ様でした。

全国的に知られたお祭りではないものの、熱のあるとても見応えのあるお祭りでした。私の生まれ育った新興住宅地では、こういったお祭りがありませんでしたのでとても魅力的に映りました。できたら参加したいものです。担ぎ通す自身はありませんが…。

伝統的なお祭りが、担い手不足により継続困難になるところが全国的に多いと聞いています。ここでも課題は同じです。広幡神輿会では、地域の人に限らず受け入れ体制があるようですので、気になる方は訪ねられてはいかがでしょうか。

お祭りの様子を動画で紹介

施設・イベント情報

名称:青山八幡宮例大祭

日時:毎年9月第3日曜日、13時〜21時

場所:青山八幡宮〜周辺地区

住所:静岡県藤枝市八幡977

取材協力/広幡神輿会、取材許可/青山八幡宮

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この記事を書いた人

藤枝市地域おこし協力隊、鍼灸マッサージ師。海外訪問歴50ヵ国の旅好き。心と身体、社会の健康と幸せを実現すべく、東京から藤枝に移住し活動中。
商店街を中心に藤枝で日々出会う魅力を発信しています。

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