金比羅山(こんぴらさん)

ー 静岡・藤枝のまちなかで、ちょっとした冒険へ ー

目次

金比羅山ってどんなところ?

こんにちは。
今回は藤枝駅からもアクセスしやすい、地元ではちょっとした“隠れ名所”的な存在「金比羅山(こんぴらさん)」をご紹介します。

「金比羅山」と聞いてピンとくる方、地元の方以外だと少ないかもしれません。・・・地元の方も知らないかも笑
でも実はここ、藤枝のまちなかにありながら、気軽に自然と触れ合えるお散歩スポットとして、じわじわ人気が出ている場所なんです。いや、言いすぎたかもしれません。ほんのーり人気が出てる気がする〜。
標高はそれほど高くないので、登山というよりは“ゆる登山”やハイキング気分で登れるくらいのちょうど良さ。

また金比羅山は桜の名所でもあります。山全体に約600本の桜が植えられているとか。
毎年春になると瀬戸川沿いの桜と合わせて楽しみたいですね。

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「今日は天気がいいな〜」「ちょっと自然の中を歩きたいな〜」というときにぴったりです。

登ってみた!ゆる登山&絶景タイム

金比羅山の入口はいくつかありますが、いちばん分かりやすい金比羅山緑地駐車場から登ります。

トイレもあるのでここで小休止できますね。
、、、まだ登ってもいませんが笑

木々の眺めながら割と旧な道路です。

春は新緑、秋は紅葉がきれいで、季節によって表情が変わります。

途中にはベンチも設置されていて、ちょっと休憩しながらのんびり登るのにちょうどいい。

地元の方や犬の散歩をしている方にもすれ違ったりして、「この山、地元に愛されてるなあ」と感じます。

10〜20分ほどで山頂付近に到着。

そこからの景色が、かなりのご褒美なんです。
藤枝のまちなみはもちろん、天気がよければ富士山や南アルプスもちらり。

実はここから見える景色をは「志太九景」と呼ばれているのです〜

ベンチに座ってぼーっと景色を眺めるもよし、おやつやおにぎりを広げてピクニック気分を味わうのも◎。

志太九景(しだくけい)

 「志太九景(しだくけい)」とは、金比羅山から志太平野を眺めて見える景勝地のことを言います。かつて金比羅山の中腹にあった九景寺から望む絶景を多くの人が楽しんでいたそうで、江戸時代から親しまれているみたいです。

これは実際に登らないと分かりませんね。

 この素晴らしい景色を後世に残すため、令和5年3月に藤枝市と志太金比羅山保勝会が志太九景サイン標柱を設置しました。
標柱を周ってきました〜、でもそこから見ることできる風景は行ってからのお楽しみという事で笑

1.益津落雁(ましづらくがん)
益津に降り立つ雁

2.焼津帰帆(やいづきはん)
焼津港に戻ってくる帆掛けの舟

3.藤枝晴嵐(ふじえだせいらん)
藤枝市の晴れた日に立ち上る山のもや

4.富士暮雪(ふじぼせつ)
富士の夕暮れに降り積もる雪

5.当目秋月(とうめしゅうげつ)
焼津市の浜当目に浮かぶ秋の夜の月

6.瀬戸川夜雨(せとがわよさめ)
穏やかにしとしとと降る瀬戸川の夜の雨

7.清水晩鐘(きよみずばんしょう)
ひっそりとした山間にある清水寺の夕暮れ時の鐘の音

8.鬼岩寺夕照(きがんじせきしょう)
鬼岩寺の夕焼け

9.青木橋蛍火(あおきばしけいか)
青木橋に舞う蛍の光

金比羅神社と、ちょっとした探検気分

金比羅山の山頂近くには、「金比羅神社」がひっそりと建っています。

小さな社殿ですが、地域の人たちにずっと大切にされてきた歴史ある神社です。

春には鳥居の近くに桜が咲き、花のトンネルのようになることも。
まさに「山の中のお花見スポット」といった雰囲気で、知る人ぞ知る癒しの空間です。

そして金比羅神社のとなりに建つのが亀田稲荷神社

さらに、神社のまわりにはちょっとした裏道や遊歩道があって、

「こっち行ったらどこに出るんだろ?」とワクワク探検気分に。

実はこのあたり、トレイルランナーにも人気のエリア

走っている方を見かけることもあります。

運動不足の人も、運動好きの人も、どちらにもフィットする不思議な山です。

山のふもとにある「堤防決壊碑」って?

さて、金比羅山に登るついでに、ぜひ立ち寄ってもらいたいのが「堤防決壊碑(ていぼうけっかいひ)」。
山のふもと、瀬戸川沿いの遊歩道のそばに建てられている石碑です。

これは、1954年(昭和29年)に起きた藤枝大水害の記録を残すために建てられたもの。

当時、台風による大雨で瀬戸川の堤防が決壊し、藤枝市内が大きな被害を受けました。
特に金比羅山のふもとあたりは水が押し寄せ、住宅や田畑が浸水したといわれています。

この「堤防決壊碑」には、当時の浸水の深さを示す印や、被害状況が記されたプレートがあり、地域の人々がいかにこの災害と向き合ってきたかが感じられます。

藤枝に暮らす人々の「自然とともに生きる知恵」や「防災意識の高さ」に触れられる場所でもあります。
金比羅山という自然の癒しと、堤防決壊碑という歴史の学び。

この2つをセットで訪れることで、藤枝のまちをより深く感じられるかもしれません。僕は移住者なので藤枝を学ぶのにぴったりだと思った次第です。

まとめ:自然と歴史に出会える、まちなかハイキング

藤枝駅から歩いてすぐのところに、こんなに自然豊かで景色がよくて、しかも歴史にもふれられるスポットがあるなんて、ちょっと驚きですよね。

「登山」と言うにはちょっと大げさだけど、

「散歩」よりはちょっとだけ冒険。

そんな距離感がちょうどいい金比羅山。

そして、ふもとに静かに佇む堤防決壊碑が語りかけてくる、まちの記憶と人々の営み。

観光地としてドーンと目立つわけじゃないけれど、

藤枝のまちなかを歩いて楽しみたい人には、ぜひおすすめしたいコースです。

施設情報

名前:金比羅山

住所:〒426-0071 静岡県藤枝市志太3丁目19

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この記事を書いた人

藤枝市地域おこし協力隊、俳優。東京で20年以上の俳優活動を経て、2023年に藤枝市に移住。現在も劇団ユニークポイントで俳優として活動。藤枝市の観光・歴史、文化芸術などの情報を発信しています。

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